花組「マスカレード・ホテル」感想

こんばんは、あさがおです。

 

いつものことですが、更新に時間がかかってしまいました。

ちょっと1月は観劇予定が立て込んでいたもので・・・(言い訳)

 

年明け一作目は花組「マスカレード・ホテル」でした。

ご縁があってチケットをいただいたのですが(転売ヤーではありませんよ)、本当にラッキーでした。

東野圭吾さんの同名小説のミュージカル化ということで、ストーリーが面白いのは間違いないと思っていましたが、さらに主演があきらさん(瀬戸かずや)とあれば、何としても見たいなあと思っていたのです。

 

 

 

 

それにしても、期待以上でした✨

原作小説も映画も予習せずに観たので、単純にミュージカルとしてどう感じるか、という状態でしたが、ストーリーも登場人物のキャラクターも良くできていましたし、それぞれのキャストがよくハマっていましたね。

 

 

あきらさんは、絶対キムタクよりカッコいいよね?

最初のちょっとチャラい格好もですが、ホテルマンの制服姿もとても素敵で、立っていても座っていても歩いていても回っていても、とにかく美しくてカッコよかったです。

おそらくキムタクの持ち味?(なので映画のキャラもそうだったに違いない)のちょっと不良っぽい雰囲気はちゃんと匂わせつつ、宝塚的な品の良さもそこはかとなく感じさせるという絶妙なバランス感覚。

そして絶対的なヒーロー感。

さすがだなぁと、その男役芸に感動しました。

ラストにヒロインを助け出す場面なんかは本当にカッコ良くて、「絶対守ってくれる!」と安心できるオーラがもう‼️

その背中に寄りかかりたい、と思いましたね。

強くて優しくて頼り甲斐があって、しかもめちゃくちゃイケメンで、理想の男性すぎる❗️と手に汗を握っていました👊(ちょっと言葉の使い方が・・・)。

 

もう、たとえ歌詞が「メタモルフォーゼ!」だとか「ゼロ・ディスタンス!」だったとしても、気にならない!(いや、正直度肝を抜かれた感はありましたが。)

 

歌もダンスもお芝居も一定レベル以上にあって、しかも男役としての個性も完成されているという方はなかなかいないので、今や貴重な存在なのかもしれないなぁと思いました。特に今の花組では。

もう研14か15ですか。

長年積み上げてきた成果を見せてもらった気がしました。

 

 

 

 

そして、ヒロインの朝月希和ちゃん。

制服姿が美しい。スタイルが良い。身のこなしが美しい。

そして、滑舌が良かった!

とにかくお客様第一ということを何度も言っていて、決まった台詞だと分かってはいるのですが、それが本当に彼女の心から発せられているように感じられて、「あー、こんなスタッフがいるホテルに泊まりたい・・・」と思いながら観ていました。

一言一言にとても力がある方。

やはり、別箱公演の良いところは、大劇場では脇役を演じる方々が、主要なキャストとしてガッツリお芝居する姿を見られる点ですね。

大劇場では、作品的に、主要キャストですら力のこもった芝居をすることは少ないですし。

話は逸れますが、昨年の「チェ・ゲバラ」で、下級生のおだちん(風間柚乃)があんなに前面に出てお芝居をする姿を観られて、貴重だったなぁと今でも思い出します。

そう、私、「うわ〜!めっちゃ入り込んで芝居してる!!」っていうのを堪能するのが大好きなのです。

希和ちゃんのヒロインは、「頑張ってる」という雰囲気はなく、むしろスマートなのに、セリフにはとても思いと熱がこもっていて、素晴らしかったと思います。

力が入りすぎると暑苦しくなるときもありますが、希和ちゃんは爽やかでした。

 

 

 

 

いろんな癖のある宿泊客が登場しましたが、高翔みず希さんが演じた注文の多い客、めちゃくちゃイライラしました(褒めてます)。

何か言うと揚げ足をとって噛み付いてくるのですが、それがリアル。

あ、こういうクレーマーいる(いた)・・・と、自分の経験を思い出したり。

あきらさんのセリフへの被せ方が上手かったんですよね。

高圧的な態度も。

でも、この人の心の中に何か辛いことがあるんだろうな、こんな形でしかSOSを出せないんだろうな、と同情心も芽生えてしまい(すっかりホテルマン目線だったのかしら)、ただの嫌なヤツで終わらせない役作りは流石でした。

 

 

音くり寿ちゃんの演技も圧巻でした。

最初、「ん?このおばあさん、くり寿ちゃんじゃない?」「うまっ!」「変装してるの?ということは犯人?」などなど勘繰りながら見ていたのですが、あまりにいろんな変な客が出てくるし、「出演者が少ないから老け役もやってるのかな?」という気もして、最後まで予想がつかなかったですね〜。

それにしても、音くり寿ちゃんはおばあさん役も完璧😅

後半のお芝居も凄かったですね。

迫力でした。

ああいう、リミッター外れたお芝居ができる人、個人的にはすごく好きです。

でもちょっと浮いていた気もしましたね。

役柄的にはそれで良かったのかもしれないけど、リミッターを外せる人は、今度はそれを調節しないといけないのかもしれないな〜などと感じました。

あまりに凄くて周りのトーンと合っていないと、逆にしらけてしまうこともあるので。

今回がそうだったわけではないけれど、もう少し抑えても良かったかもしれないと思いました。

いや、単純に「ああいうお芝居を見られる」というだけでも楽しいというのもあるんですけどね。現に、お客さんはくり寿ちゃんのあの場面楽しみにしてる方が多かったと思いますし。

それに、あそこまでできる方は宝塚にはなかなかいないと思うので、今後もあの感性を大事にして成長して行ってほしい逸材です。

あと、フィナーレでは打って変わって愛らしいくり寿ちゃんで、そのギャップも良かったです。ダンスもお上手でした。100期生って、もうここまで来てるんだなぁと感心しました。

 

 

 

 

 

今回、一番「やられたー」と思ったのは、飛龍つかさ君です。

彼(女)は、一体いつの間に?あんなコメディセンスを?身につけたのか?

前からですか?

くり寿ちゃんほど派手な見せ場はなかったですが、セリフの間合いとか言い方、発声の仕方、めちゃくちゃセンス良くなかったですか?(なぜ疑問形)

セリフがなくても、動きとか表情とかもとても表現力豊かで。

いやいやいやいや、なんかもう、立ってるだけで能勢wwでしたよね。

なんだこの子は、と驚かされました。

嬉しい驚きです。

こんな素敵な方がいたんだ〜という驚き。

もちろん存じ上げてはいましたよ?新人公演主演もされてましたし、イケメンですから。

でも、こんなポテンシャル高かったんだ!と嬉しくなったのでした。

もう、とにかく「面白かった」とだけ言っておきます。

あ、いわゆる「面白い」場面以外もとても良かったです。

今後は注目していきたいですね。

 

 

 

 

さてさて、1月はまだ、雪組「Once upon a time in a America」、「フランケンシュタイン」、宙組「エル・ハポン」と続きましたから、一つずつ感想を綴っていきたいと思います。

 

 

ではでは、この辺で🍀